茨城県 霞ヶ浦 北部



2012年7月18日、野生で観察しているコブハクチョウ家族への接近、第七弾。

この日は重大な任務が後にあるので、先ずは別に棲息しているクローバー好きの2羽の元へ。




この日も湖畔の人々にクローバーで餌付けされていました。

人を見つけると寄ってくるので既に半野生状態です。笑


しかし相変わらずの人気者ぶり。離れにもう1羽いるのですが、そちらは単独行動とか。




手からの餌付けもこなす器用ぶり。

地元の人が堤防に生えているクローバーを抜いて、直接食べさせています。



うっかり湖面にクローバーが落ちると2匹で奪い合いのケンカに発展しますが。笑




さて、以前より観察しているコブハクチョウ一家への接近の本番。

いつもの様に家族の雄親が先に陣取っています。・・・しかも恐怖を感じる大きさ。



警戒しつつ威力偵察に近づいてきました。 大きさは先のクローバー好きのおよそ2倍。

体重は3倍以上はありそうです。




「シーーーーーッ!!」    警戒声を盛んに発声させています。



私が離れても、再度追って来て同じ行動を。

それだけ人間を警戒しているのは良いことですが・・・。



後の重大な任務の準備のために、一旦離れることにしました。




雌親が雛5羽を引き連れて戻ってきました。 雄親と合流し、コブハクチョウ一家が勢揃い。

6月26日に6羽の雛の内、1羽が親と離れてしまい、以来5羽の雛が無事に成育しています。

凶暴な雄親+子の引率をする雌親+元気な5羽の雛たち、のコブハクチョウ家族。





さて、7羽の家族から離れてしまった”もう1羽の雛”。

その後のその雛はどうなってしまったのでしょうか?



なんと、野鳥観察を主とする皆様が写真を撮って記録していました。


確認させていただくと、その1羽の雛は運良く存命し、後日家族の元へ復帰を試みたとか。



すると実の親たちに激しく攻撃され、羽毛が禿げるほどの攻撃に悲痛な鳴き声を響かせて、

家族からは数kmも離れた場所まで移動してしまったそうな。




実はこの日の重大な任務とは、迷い雛として保護されている”もう1羽の雛”の再復帰の試み。

家族に受け入れられれば無事に復帰し、雛にとっても安全な生活に戻れることになるのです。


ちなみに今回の試みは、管轄する官公署との連絡・調整・手続きがきっちりと整っています。




すると、初めは受け入れる雰囲気だった親鳥が、突然に雛を攻撃し始めました。

やっぱり一旦家族を離れてしまうと再復帰は難しいみたいですね・・・。



自然の摂理というか生存本能の一つなのでしょうけど、”切り捨て”されてしまった様です。


とても残念。




野鳥観察を主とする皆様が証拠を撮って記録されていた写真類(↑)。

親が子を攻撃する生々しい様子が報告されています。


親を慕い近づく雛に、それは幾度も幾度も起きていたとのこと。




その後は県の機関である鳥獣センターの指定する獣医師会所属の動物病院に保護を依頼。

残念ですが、ここで治療後に1年間センターで飼育されてから再び野生に放すそうな。


願わくば、もう2度と苛られることのない大きさになってから放鳥されることを祈ります。



がんばれ、捨て子のコブハクチョウ!



第二の人生(鳥生?)、皆より長生きして見返してやるんだぞー。(@_@)








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