ダイコー釣具63年の歴史に幕。(H26/11/25取締役会にて決定)


前年末、知人からの急報で知った釣具ブランド:ダイコーの終了について。

私も必ずWeb上でのコメントを書こうと考えていましたが、遂には年が明けて4月中旬に・・・。

折角の機会なので現在の気持ちなどを記述しておこうと思います。





私の所有する宝物の1つがこれ(↑)。2011年に製作されたダイコー60周年記念カタログ。

これの入手時には、その後僅か3年でブランドの終了に至るとは全く予想していませんでした。





大丸興業株式会社の釣具製造部門:ダイコー・ブランドの歴史が紹介されていたりして、

アングラーとしては貴重で歴史的な価値の高い資料でもあります。

そのブランドスピリッツは、正に メイド イン ジャパン! これを頑なに貫いたことでしたね。





もちろん、ダイコー・ロッドと称される釣竿製作での高品質へのこだわりの解説ページもあり、

ダイコー・ロッドをメインに使用するアングラーは本書を必ず入手することをお勧めします。


また、2015年前半くらいならダイコー・ロッドも店内品や在庫品が流通しているハズなので、

コアなファンを自認するアングラーなら最後のチャンスを逃す訳にはいきませんね。





もちろん私の使用するロッドにも”ダイコー・ロッド”が幾つも在ります。

そして、その活躍による実績は・・・ 圧倒的な釣果に結実しています。


初期生産モデルを避けて、各モデルの末期に販売された ”Sコンセプト” が私の愛竿。





(↑)このイワナを釣ったのは”ダイコー:デスペラード Sコンセプト(8.0フィート)”。

この頃のトラウト用ロッドにはトルクのない竿が多いために、ソルト用からの転用でした。

大物のバイト・フッキング時(初動)に、竿が柔らかいと運頼りになりますからね・・・。





(↑)このヤマメを釣ったのも”ダイコー:デスペラード Sコンセプト(8.0フィート)”。

尺上ヤマメ(31〜42cm)を軽く20匹以上釣り上げているので結果オーライ。笑


シーバス用のカスタムシリーズ ”Sコンセプト” が、4g〜7gミノーのキャスティングに

マッチングして、鬼怒川本流などで大活躍するとはメーカーも考えていなかったハズ。





そういえば、私が青物・ヒラマサ釣りで使用したのもダイコーのジギング・ロッドでした。

(左)茨城沖12月のヒラマサ  (右)茨城沖10月のイナダ(ブリ類)

型式: TR−V type R(タイドラッシュ・バーチカルスペック・タイプ-R)


やはりモデル後期に登場した”type R”の冠は、当時の船上でも賛否がありました。

トルク派(太さや強度重視)の上級者の批判もありましたが、要は自己満足です。

私は他に「ダイコー・サザンクロススティック」を敢えてキャスト兼・汎用に使用しつつ

「スミス・WRC(ワンダーレコードクラス)」を共にメインで使用していました。





現在、ソルトルアーの世界を席巻している”ソルトウォーター・ライトゲーム”のトレンドも、

今から十数年前にダイコーが世に送り出した「ソルカ」という竿が拓いた新世界でした。

マッチョな海の世界にニューガイド・コンセプト&スリムロッド+高弾性カーボンを採用し、

エギングやロックフィッシュゲームを戦略的に楽しめる各種の「ソルカ・シリーズ」は正に

開拓者でしたね・・・。 今では完全に他社に奪われてしまったドル箱市場ですがね・・・。





ダイコー60周年記念の秋〜冬には、Web受注(ダイコー60th記念)数量限定生産モデルも

ラインナップに加わり、僅かに各60本限定で各トップモデルのカスタムロッドが生産されました。

私の釣友のソルトアングラーY氏が、シーバス用に10万円弱の高価・高性能ロッドを製作し、

使用していたのを羨ましく思った記憶が懐かしいですな・・・。笑





さて、2015年も桜が咲いて華々しく散る・・・。 釣具のブランドも栄枯盛衰は世の常。

私の青春に数多の華を咲かせてくれた、ダイコー・ロッドの製作者たちにサヨナラを・・・。


竿が折れて壊れるまで私は愛用しますので、どうか皆様、誇りに思ってくださいませ。

いつの日か、釣り場でお会いした時にでも”アリガトウ”と伝えますから。

(完)






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