道標 苦難の2016年シーズン総括編。ただし他所様の釣果を自己の器と比べる人には、ここから 先はどうか閲覧しないで欲しい。 私の行動の原動力は、己の探求心に基づくものですから。
個人的に2016年の渓流では、年間の内、僅かに3〜4回の”一瞬”の為に存在しました。 その僅かの機会をモノにできたのは、数千回のキャストの中においても準備がされていた ”一瞬”の結果を幸運にも掴めたからだと思っています。
そして総括に登場するのは僅かに”2匹”のみ。それだけ今年が渋かったのですが・・・。 苦難の中で行動し、必至で辿り着いた結果が、先ずはこの1匹。(↑写真1〜2) 抽象的な表現は誰からも共感が得られないのは分っていますが、その瞬間に辿り着けたことが、 決してマグレの類では無いことを自認します。そう、幸運ではあるがマグレでは無いのです。 続いて2匹目。(↓写真3〜5)
その出会いは圧巻でした。本来ならば6月の中旬まで大水量であるべき渓流で、5月初旬に 既に渇水モード。エルニーニョの影響と言われていましたが、異常な少雪の影響での顛末。 その大岩魚は、水深僅か80cm程の水底からルアーに反応してきました。
たったの5,445円で買った新リール、SAHARA2000(Bベアリング3個)での初使用釣行が、 2016年の最大の釣果へとなりました。・・・心境複雑でしたね。(苦笑) しかも、渡れば魚の尾っぽを踏んでしまいそうな少水量の渓での釣果・・・。
2016年はキャッチ&リリースによる魚体保護優先の釣行を実践していましたが・・・。 この1匹は明るいところでも追加で撮らせてもらいました。 ・・・惚れる魚体でしたから。 その瞬間、以前から心中に思っていたことが、再び強烈に思いかえされました。 そう、私は”釣果”だけを求めている訳では無いのです。 釣果の、その次にある”綺麗な,迫力のある,神秘的な,渓魚の撮影の成功”を求めています。 年間の数多の釣果から、この2匹だけを選んだのには己の心中に訳があったんですね・・・。 そして最後に紹介する一枚。(↓写真6)
この空缶は栃木県の鬼怒川(奥日光)の、命懸けで崖地を降る山道沿いで撮影しました。 皆さんの記憶の中ではコカ・コーラ社の”HI−C アップル果汁”を覚えていますか? 調べてみると、果汁10%とか20%の缶が販売されていたのが1980〜1990年代。 この”HI−C アップル果汁50%”が販売されていたのは1975年〜1980年前ごろ。 ・・・だから何だ? とか云うのは野暮ですな・・・。 私の人生と概ね同じだけの期間、要らずに山中に在り続けた不法投棄の不燃のゴミ缶に、 不覚にも共感を覚えてしまい、撮影してしまいました。 いったいどこの不心得者がこの危険な崖を降ったんだろう? やはり釣り人なのか? そしてこの空缶は、40年を経てもどうして錆びて朽ち果てないんだろうか・・・? 考えてしまうと、色々と思いを馳せてしまいますな。 (完 :2016/10/31 ) |