福島県 只見町 緑と水と心のふるさと 私の大好きな只見町は、いつでも雄大な大自然が迎えてくれます。 特に夏からの真緑の季節が私には堪りません。 岩魚の宝庫である黒谷川や叶津川や田子倉湖、正にパラダイスでした。笑
(写真)黒谷川下流域 本流の伊南川からの遡上山女魚がここで釣れる、と云うと眉唾に感じられると思いますが、 これが実話だったりするのは地元でも割と秘密事項。 数多の釣行で哀楽を重ね、年々魚影が薄くなってきたのは悲しい限りです。 笹濁りの渓から躍る銀鱗・・・。 黒谷川は私の渓流釣りの原点の一つでもあります。
(写真)田子倉湖 只見町を流れる只見川。その上流には巨大な田子倉ダムがあり、湖水を湛えています。 美食家はここの岩魚を刺身にして食べるそうな。笑 これだけのフィールドを避けるアングラーはいませんが、湖は少々淡白な釣りでもあります。
さて、報道などで記憶に残る人がいると思いますが、2011年7月26日から7月30日にかけて、 新潟県中越地方、下越地方、福島県会津地方の3地域で発生した記録的な集中豪雨により 只見町は甚大な土砂災害・浸水・河川の氾濫被害が発生。 短期間で700mmもの降水雨量が、只見の山間部や集落地に降り注ぎました。
(写真)7月29日 国道や町道や林道、河川の堤防までもが土砂災害や水の氾濫で崩壊し、橋梁や鉄道までもが 集中豪雨災害により寸断されました。 いくつかの地区では道路の通行不能により完全に孤立する状況も発生。
(写真)国道252号の崩壊 福島県只見町から田子倉ダムを経由して新潟県魚沼市に抜ける国道も土砂災害により崩落。 同時に鉄道=只見線も線路及び橋梁の被害により不通に・・・。 復旧工事による通行の回復(仮復旧)には、以後に1年間も要しました。
(写真)2012年10月:黒谷川の災害復旧工事概要 甚大な土砂・河川氾濫災害に遭った黒谷川流域も、2012年夏には災害復旧工事が本格化。 自然豊かである只見町にも時として自然の猛威が襲うことを考えさせられる1年となりました。
(写真)2012年10月:黒谷川の災害復旧工事風景 下流域から順次、災害復旧・護岸工事が進められています。 川底は綺麗に平らに造り替えられて、暫くは渓魚の棲息には不向きな渓流になりそうな予感。
(写真)2012年10月:伊南川の災害復旧工事風景 伊南川の河川内でも護岸工事や災害復旧工事が進められていました。 以前架かっていた町道の橋梁が崩落しています。 橋脚と橋桁の両方が見当たりません。これ程の水害が発生していたとは驚きです・・・。 伊南川も黒谷川も、以前は天然の自然が豊かな地形でしたが、今後10年以上は人工的な 管理しやすい護岸の整った河川へと一時的に姿を変えることになると思います。 やがて、環境が回復しながら魚類の留まりやすい川底が形成されれば再び渓魚の棲息に適した 素晴らしい渓流へと復活することでしょう。 長い年月がかかると思いますが、そう願わずにはいられません。 (2012年10月記載 管理人:鈴木) |