本流鱒へのライセンス。(後編)(過去ログ再編集)※写真は全て以前に掲載したものです。 (2位「場所」について) 先にも書きましたが、釣りの原理原則、一丁目一番地とも云うべき大事な要素ですね。 周りに比べて大場所と云われるプールや深場が該当しますが、普通以上の釣り人なら必ず辿り着きます。 説明については割愛しても良いくらいかとも思いますが、一応私見を述べておくと、魚にとっての衣食住を 考えるとより良い釣果に結びつきます。
魚が隠れる適度な深場があり、緩い流れの捕食レーンがあり、川鵜等から徹底的に隠れられる水流の 落ち込みの泡場があれば、その場所でなくても、前後50m位は条件の良い「場所」と云えるでしょう。
(3位「時期」について) イメージとしてサクラマス釣りと似ていると書きましたが、時期についても考察しないといけません。 遡上のスイッチが入った本流鱒が水温や水深の影響を受けながら、発生する餌を捕食しつつ下流から 中流へ、更には上流や支流へ遡上してくるわけですから、私(貴方)の「釣り場」の射程距離へ到達 する時期・季節が狙い目です。特に大雨の後は後述のとおりでチャンスとなります。
中でも梅雨時期の6〜7月の前後は、増水や餌が豊富な関係から狙いやすい時期と云えるでしょう。 もちろん、更に上流域への遡上が確認できれば、8〜9月も彼らを追うように本流鱒を狙えます。 私の経験上、大鱒釣りに最適な時間帯は早朝4時〜7時前ですね。稀に午前11時頃に大山女魚が 本流で捕食ライズを繰り返すことがありますが、経験上、稀であることに変わりはありません。 ちなみに私は夕方は殆ど狙いません。理由は、昼間に場所が荒れている可能性が高いからです。
(4位「釣法」について) 私が以前に通っていた「栃木県 鬼怒川 本流(中流域)」では、40〜50cmの本流の山女魚の多くは フライフィッシングでの釣果報告でした。(※某ショップの記録によります。私の釣果ではありません。) 理由が幾つかあります。栃木県では中禅寺湖をはじめとする山上湖のフライフィッシングが盛んで、大鱒の 釣りに長けたアングラーが多くいるからです。彼らはタックル、毛鉤、技術的な素地を全て備えているので 本流域でも容易に大鱒を狙い、釣果をあげているのです。(=ベテランが多い。)
実際に彼らがロストした毛鉤が時々藪に絡まっていましたが、まぁでっかい毛鉤を使っていらっしゃいますよ。 そして既製の毛鉤が絡まっていたのを見たこともありません。プラ片や発泡材に巻かれた手作り毛鉤でしたね。 私はもちろん、自力的に近年はルアー釣りの一択でした。 F.Fは楽しそうで羨ましい。
(?位「本流釣りのからくり」について) 先に脱線した記事を書きますと、講談社ブルーバックスの山田克哉氏著書「物理法則のからくりシリーズ」が 大好きです。「重力のからくり」とか「時空のからくり」等の相対論と量子論のわかりやすい(?)解説書の ファンなのです。敢えて「からくり」と表現していますが、そこが著者と編集部の意図なのでしょうね。 ...要するにまたキャッチーな部分をパクりました! ごめんなさい。
それでは本題最後、「本流釣りのからくり」 はコロンブスの卵的なネタになりますが...。 もう、意味的には「本流釣りのからくり=ヒミツ・真理」と置き換えてもらっても構いません。 実は、本流の大山女魚(30〜40cm)や大岩魚(35cm〜40cm)を狙って釣るのは至極簡単 なのです。多少の語弊がありますが、敢えてそのように書きます。
貴方は他所さまのSNSやブログ・ホームページで、連発する本流釣りの釣果写真で心がざわついたことは ありませんか? 「この人、連発してる!?、また釣ってる!?」 そう、心が穏やかではいられない瞬間ですよね...。 決して当人の努力や挑戦を蔑ろにする心算はありませんが、私の経験上からの背景を記載しますと...。 実は、大河川・大渓流の本流釣りには、当たり年があるのです。発生確率は地域や河川ごとに様々ですが、 概ね7〜10年に1年は魚影が濃いというか、魚群が次々に通過するレベルの釣果になります。
恐らく、前年、前々年の台風災害の影響や河川工事の影響、水温や水量の様々な要因によって変動するのだと 思います。ただし、普段から定期的に、釣れなくても通年本流に通うアングラーというのは数少ない存在です。 このため、本流釣りのフィーバーと云うのは限定的な釣果として大変に目立つ現象なのです。 私なんかは節操がなくて、源流へ行き、上流へも行き、支流・枝沢まで通って本流域へも浮気する、果てには ダム湖にも顔を出すような釣行をしています。 ...これをやってしまうと、本流の当たり年の恩恵には滅多に与れ(あずかれ)ないのかもしれませんね。 そして、私も実体験したことがありますが、本流釣りの当たり年とは、それほど難しいことを考えなくても 大山女魚(30〜40cm)や大岩魚(35cm〜40cm)が至極簡単に狙えてしまうのです。
狙い方はシンプルに、雨増水後の朝4時丁度に支度を終えて「場所」に入渓する。本当にこれだけです。 そして更に、彼らは単発で遡上してくるわけではありません。驚くことに、同じプールで2〜3匹も釣れる ことがあります。その群れを、上流・支流まで追い続けるのが「効率」の良い狙い方でもあるのです。 逆の云い方をすると、大鱒の魚影が薄い年は「効率」が悪い、我慢の本流釣りとなります。 ...私も経験がありますが、釣行中に「悟り」を開くレベルですね。笑 (むしろ、この条件なら本流域に近づかなくても良いレベルかも。) さぁ、この私の与太話を読み、貴方の心はざわついたでしょうか? 良い釣果が得られれば幸いです! (完) |